のれんを長持ちさせたいなら素材の特徴も抑えておこう
暖簾で使用される布にはいくつか種類があります。
その中でも際立って丈夫な布が平織物の綿帆布という生地です。
この布のはじまりは、輸送の主な手段が大型の帆船だった時代にまで
さかのぼります。
帆船は風を帆に受け、それを推進力にして走ります。
その為、船に使用される帆は丈夫で厚手の布が最適とされ
作られ始めたのがはじまりと言われています。
古くから人々の暮らしを支えてきた帆布ですが、近年では
テントやスニーカーなど、暮らしのどこかで目にする機会も
多いのではないかと思われます。
織り方がシンプルでありながら摩擦に強いこともあり、少し前の話になりますが、カバンにも使用され話題になりました。
綿帆布はより合わせの回数や織り方の密度によって1号から11号まで番号がつきます。
6号から11号が一般的です。
具体的な厚さを例として挙げるなら、1号から5号がカバンに使用される厚さ。
6号が体育館にあるマットの生地です。
数が小さいほど厚く、大きいほど薄くなっています。
薄手の11号の帆布を使えば暖簾として利用ができますが、それでも厚めの暖簾になります。
かつては規格もありましたが、現在はありません。
ですが、日本のメーカーは、いまだにこの規格に沿った仕様で
生産されているところもあるので目安にもすることができます。
また、綿帆布と似たキャンバスと呼ばれる布もありますが、どちらも様々な種類があることもあり
この2つを明確に分けることは難しいです。
認識としては、どちらも厚手の丈夫な生地というもので間違いはありません。
しかし実際に質感を自分の手で確かめてみると、案外好みがあるかもしれませんので
手に取って考えてみるのも一つの方法でしょう。