のれんが活躍する場面

撥水加工が可能なのれん生地の種類とは

オリジナル性の高いのれんを製作する前に考えたいことお店の軒先で目にするのれんですが、もともとは
風や日ざしから守るという役目を持っていました。

今ではのれんに店名などを書き入れ、お店の顔となる
重要な役割をもっています。

店の軒先に掛けられ、風、日差し、雨や雪などに一年中さらされ、
環境としては厳しい場所に置かれているのれん。

手で潜るもの、足元使くまであるロングタイプ、全く店内の様子が
分からない様な重厚感のあるタイプなど、お店の顔として華を添えるには
生地選びが重要となります。

のれんの生地としては綿素材、麻素材、化学繊維素材のものや
撥水機能のついた撥水のれんなど種類はいくつかあります。

綿や麻素材のような天然素材のものは、和や柔らかな雰囲気を醸し出すのに
ピッタリではありますが、汚れや水には弱く屋内や軒下での使用が向いています。生地選び

屋外での使用では耐久性の面であまりお勧めできません。

その点、化繊素材のものであれば汚れや水にも強いものもあり、天然素材の質感を
再現したもの、更には織り方によっては重厚感を出す事も可能です。

産業革命がもたらした技術|化学繊維の歴史

人類は1万年以上も前の長い歴史の中で、すでに天然繊維を織物にして
身体を覆うための布などを作り出していたのです。

たとえばBC5000年ごろのエジプトでは、ナイル川のほとりで麻の種を蒔いて
栽培をおこない、それで麻布を作り出して衣類にしていたとされています。

また、日本でも縄文時代にさかのぼって植物の繊維などを利用して編まれたものが
残っていたり、弥生時代には養蚕を営んで絹織物まで作り出されていたことが解明されています。

その後15世紀に入ると綿が作られるようになり、近代化の波が押し寄せると共に工場で絹や綿の織物が作り出されます。

さて、イギリスで産業革命が起こってからは、今まで天然でしか手に入らなかった繊維が
化学的に作られるようになったのです。

そして、もともと天然繊維としても珍重されてきた、絹にとてもよく似た繊維として
レーヨンが発明されたのは1884年のフランスでのことですが、1889年のパリ万国博覧会に出品されると
多くの人注目を集めることになりました。

長くのれんを使うためには丈夫さが重要

耐久性の点でおすすめなのが撥水のれんです。
撥水のれんには2種類あり、撥水加工を施した生地でつくったもの、
出来たのれんに撥水加工を施したものがあります。

撥水加工を施す事で汚れが付きにくく水にも強くなるため、使用できる場所の
制限がなくなるので大変使いやすくなります。

また、店名を入れる場合、薄めのタイプであれば透け感や軽やかさは出ますが
細かい柄や文字入れには向いていません。柄や文字

はっきりとした柄や文字入れを行いたい場合は、帆布、スラブ、オックスフォード、
ブッチャー、シャークスキン、綾織り、シャークスキンなどの目の詰まったものを使用すると良いでしょう。

後から撥水加工をする場合、撥水加工が施されたものでつくられたものよりも
加工費がかかってしまうためコストはかかってしまいますが、お店の顔となるのれんを
水やほこりから守り、長く美しい状態を保つためにはぜひともやっておく事をおすすめします。